- 地盤情報特集
住宅業界での「ソーシャルメディア」活用術
2012年11月28日に開催した
地盤審査補償事業主催のパワーアップセミナーの一部をご紹介。
住宅業界での、ひと味ちがう「ソーシャルメディア」活用術
2012年11月28日、地盤審査補償事業主催のパワーアップセミナーを開催しました。
渋谷の老舗文房具店「つばめや」のWEB担当者である高木芳紀氏をお招きし、「住宅業界での、ひと味ちがう『ソーシャルメディア』活用術」と題して講演いただきました。
初めに、関東にお住まいの高木さんが自宅のウッドデッキを作り直す際に、お知り合いの名古屋の外構工事会社から埼玉の会社を紹介してもらい、ウッドデッキだけでなく玄関の外構施工を依頼した経験談をお話いただきました。ソーシャルメディアを通じた紹介による仕事獲得の時代が来ると強く感じたと仰っています。
個人でのソーシャルメディアの活用法
自分の好きなことについてブログやSNSなどで情報発信をしていると仲間ができます。さらにイベントや交流会に参加することで、職業の話になり、仲間の中で専門家として自然と認知されていく。仲間に実際に会う段階から、個人のブランディングがなされていきます。
ソーシャルが起点となる個人ブランディングの段階
1. ソーシャルメディア群での活動:
SNSやブログで自分の好きなことを情報発信していく
多くの記事があれば、検索にかかりやすくなる
2. 名刺 パンフ類:
ソーシャル上での立ち位置から、肩書きをつけて専門家になる。
3. 外見:(高木氏はいつでもボーダーのシャツにメガネを付けている。)
会ったことがなくてもソーシャルメディアを見ている人から話しかけてもらえる
4. 主義 気質 行動(キャラクター)
自分のキャラクターを意識してソーシャルメディアで活動していれば、気の合う人が集まる。
5. コミュニティ(主催・所属)
ソーシャルメディアでは自分がどんな人と付き合いがあるのかが分かってしまう。
誰でも友人になるのも考えもの。
6. マスコミ出演・取材
マスコミも情報収集はインターネットからしているので、依頼が来やすくなる。
ソーシャルメディアで自分の専門性をアピールしていると、インターネット上で
目立つ存在になる。
7. 出版・講演
テレビなどに出演すると一般にも認知され、講演の依頼や出版の話が持ちかけられる。
ブランディングが進むとリワイヤリングが起こる
友人の友人など、他人に情報が発信され、直接繋がりができる。情報や人脈の繋ぎ替え(リワイヤリング)が起こり、物理的に遠くて会えない人や、他業界の人からアイデア・情報・人脈が集まってくるようになります。
集まってきたものから、新しいアイデアやビジネスが生まれる。偶然の出会いなど、「運」と呼ばれているものを構造化できるようなイメージです。
まずは個人としてソーシャルメディアを楽しむことが大事です。
企業における活用法
最適な立ち位置を見つけることが重要です。ソーシャルメディアを何のために利用するのかを考えます。
つばめやの場合:メーカーとユーザーの間に小売であるつばめやがあるので、
メーカー・ユーザーを両方知っている。
→メーカーとユーザーを繋げてあげられるのでは?
つばめやの方針:人と会っていくためにソーシャルメディアを利用する。
文具イベントや、メーカー工場見学を開催し、メーカーと消費者を繋げることができた。
さらにソーシャル交流と実商売の双方向にお客さんの流れができた。
(つばめやのFacebookページ:イベント情報に多くシェア、コメントがされている。)
どんな情報(ネタ)をアップすればいいの?
・シェア、RTなど、インターネット上で拡散されやすい情報は、「現場」の情報です。
商品の説明などをアップしがちですが、商品説明はソーシャルメディアでなくても商品の公式サイトでじっくり読んでもらう方が良い。それよりも、イベントの開催報告など行うと、イベント参加者にとってはその人に起こったことであり、コメントをもらいやすい。その日の思い出・経験は友人がシェアやRT(拡散)をしやすく、友人の友人へ伝播していく。そのように情報が広がっていくことが目標。つばめやの朝活のように、毎週どこかに数人が集まって喋ったことを報告するだけでもいいので、イベント報告など交流の起こりやすい情報を発信していくと情報は広がっていく。
・オリジナル性、コンセプト(こだわり)の感じられる情報を発信しましょう。
イベントのような「自分たちが」主導してやっていることを載せると、シェアされる。他にはないものを
アピールしましょう。
・自分が知らせたい情報より、相手が知りたい情報を発信しましょう。
例えば、住宅であれば、
住まいのプロが教える、住宅セルフリペア教室
FPが教える、今は買い時?住宅ローンの賢い考え方
このようなイベント・講座を定期的に開催し、ソーシャルメディアでシェアすることで、
参加者がより親しみを感じ、紹介に繋がることもある。
ネット上であれ現実であれ、口コミの起こりやすい「場」の提供がポイントになる。
「客を集める」から「客が集まる」へ、売り込まなくても売れる構造を目指しましょう。
高木 芳紀(たかぎ よしのり)
渋谷の老舗文具店、株式会社つばめやのウェブマスター。1971年愛知県生まれ、金沢大学卒。
商社の営業マンから老舗文具店のウェブ担当へ転職した変わり種。小さな会社ゆえの販促予算ゼロ状態からいくつものニッチビジネスサイトを立ち上げ、年間数千万の売り上げ増を達成。
同時に名刺アドバイザーの肩書きで「1秒で10倍稼ぐありえない名刺の作り方」(インフォトップ出版)を出版、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌でも取り上げられ「名刺の達人」としてのブランドを確立。
こうした経験を同じ小さな会社の経営者、ウェブ担当者に役立ててもらおうとブログでの情報発信や勉強会、セミナーなどを主宰(小さな会社の応援団)している。
将来的には、中小零細企業が大企業を向うに回して、活き活きとビジネスに取り組める仕組み作りを目指しており、奮闘の日々を送っている。
- オルタナティブブログ:「普通のおじさんとソーシャルメディア。」
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